メインテナンス

資料元:GC友の会

「虫歯と歯周病はバイオフィルム感染症」
お口の中には虫歯菌、歯周病菌やその他たくさんの細菌がいます。
この細菌たちの集合体がバイオフィルムです。
一時的に除去しても3ヵ月程度で元に戻るといわれています。
お口のなかの細菌をゼロにすることはできません。私達が生きて、食べて、生活しているかぎり細菌達も活動しているのです。病気が発症しないように細菌の数をコントロールしてあげるのがメインテナンスです。

メインテナンスとは
定期的な予防・メインテナンスを受けている人と受けていない人の年齢別の統計があります。最初(30歳)は同じだけの本数があるのに、80歳になったときに残っている歯の本数には9本近くの開きがでるという結果になりました。

定期メインテナンスの効果
当院ではそれぞれの患者さんのリスクを調べ、その人に合った効果的な虫歯・歯周病の予防法を行います。リスクを把握したうえで、専門の歯科衛生士が虫歯や歯周病の原因であるバイオフィルム(ばい菌のかたまり)を破壊し、除去し、継続的な管理を行っていきます。

「年を取ると無条件で歯は悪くなる」というように考えている人もいるかもしれませんが、事実としては「メインテナンスを受けず、放置または痛くなった時の治療を繰り返していると、年を取った時に歯は悪くなっている」ということが言えそうです。

費用についてはどうでしょうか。痛い時に通院して何度も治療を繰り返すよりも、定期的にメインテナンスを受けた方が総額は安くなるという結果です。

※日吉歯科調べ

当院では日吉歯科診療所のMTMという診療の流れを取り入れております。

MTMとは
歯周病や虫歯になりやすい人、なりにくい人、リスクは人それぞれ違います。そのためリスク評価を行い、個々の患者さんに合わせた予防プログラムの立案、治療などを行う、メインテナンスまでの流れです。

MTMの流れ(初診時 治療時間90分~)

1. 問診

患者さんのお話を、時間をかけてゆっくりとお聞きします。

2. 啓蒙ビデオ観閲

これから診療を行うにあたり、患者さんにも診療内容をよく理解していただくために、ビデオをご覧いただきます。

3.  歯周精密検査

当院では6点法による精密な検査を行っており、歯周病の進行度が正確にわかります。

「歯周病かどうかを調べるには?」

資料元:GC友の会

「歯周ポケット検査ってなに?」

資料元:GC友の会

4. 唾液検査

個々の患者さんのう蝕、歯周病のリスクを把握するために、唾液の検査を行います。

「虫歯になりやすいひとってホントにいるの?」

資料元:GC友の会

唾液検査でわかること

  • ・虫歯原因菌の数
  • ・唾液の分泌量、緩衝能、抵抗性

原因が違えば、予防法も違います。
虫歯の原因の組み合わせは人それぞれ。毎日歯磨きをしていても虫歯になる人とならない人がいるのはそのためです。

5. 口腔内写真

診療前の口内の状況を視覚的に確認できるように口腔内写真を撮影します。

初期治療(約5回、60~90分)

1. カリエスと歯周病成因理由説明

その患者さんのう蝕、歯周病の原因やそれぞれの原因の危険度についてこちらでご説明します。

2. 唾液検査結果説明

前回行った唾液の検査結果についてご説明します。唾液の検査により、あなたの唾液の量・質・虫歯菌の数がわかります。

歯磨き指導、ホームケア指導

「歯垢染色剤ってなに?」

資料元:GC友の会

どこが磨けていないのかをチェックし、丁寧に指導していきます。
虫歯を予防する一番大切なことは正しい歯磨きをする事なのです。

スケーリング

どれだけ丁寧な歯磨きでもすべての汚れを取ることはできません。
普段の歯磨きでは取ることができない歯石を除去します。

「歯周病を進行させないためには?2」

資料元:GC友の会

スケーリング・ルートプレーニング

歯ぐきに隠れているところの歯石やプラークを取り除きます。麻酔をかけて行うこともあり、2~4回に分けて行うこともあります。

「私の歯周病はよくなるの?2」

資料元:GC友の会

フッ素塗布

フッ素を歯の表面に塗り歯を強く丈夫にします。

再評価

すべての歯のスケーリング・ルートプレーニング終了後、2週間以上空けて初診時からどのように変化したのか検査していきます。

  •  口腔内写真
  •  唾液検査
  •  再スケーリングルートプレー
  •  クリーニング
  •  OHIS,カリオグラム説明
「私の歯周病はよくなるの?」

資料元:GC友の会

日本人の歯が悪い理由
日本のメインテナンス受診率はとても低いスウェーデン…19歳まで100%、20~59歳が90%、60歳以上80%
アメリカ…年間所得が日本円で400万円以上の層でほぼ80%
日本…国民全体の2%以下
少しずつ日本でも予防歯科の重要性が広まってきていますが、残念ながらまだ日本ではメインテナンスを受けるという考え方が定着しているとはいえません。
予防歯科の考え方が進んでいる諸外国ではメインテナンスを受ける習慣が定着しています。
修復治療(虫歯を削って詰める・かぶせる)済みの歯について知っておいて欲しいこと
歯は削ってしまうと再生しないため、治療を繰り返すとどんどん自分の歯質が少なくなっていきます。修復物を保持させるために一度治療した歯を再治療する際にはさらに大きく歯を削る必要があります。また、ぴったりあった詰め物やかぶせ物でも目に見えないほどの隙間が生じていたりするので、そこから虫歯菌が侵入し、二次虫歯になりやすいと言えます。
そこでもメインテナンスは効果を発揮します。
自分では磨ききることが難しい部分を清掃し、定期的にむし歯予防のフッ素を塗布することが大切です。
歯を失うと生活の質が落ちてしまいます。そうなってしまう前に健康なうちから日々のブラッシングと定期的なメインテナンスで健康を維持していきましょう!