臨床データと
メインテナンス結果

2025 岩田有弘歯科医院
メインテナンスの実績  
対象人数 成人部門:505人

当院では研修先である山形の日吉歯科診療所で行われているメディカルトリートメントモデルに基づき、初診からメインテナンスまでを行っています。
ここより当院の開院から16年間(2009年7月~2025年7月)のメインテナンス結果についてお知らせします。
対象者は直近16年目までに来院した患者505名(来院時年齢が20歳未満の方は反映せず)

11年間のメインテナンス結果
11年間のメインテナンス結果

岩田有弘歯科医院では集計対象の患者さんの35%の患者さんがメインテナンスを受けています。

■初診時年齢階級別の人数分布

初診時年齢階級別の人数分布

年齢と共に患者数も増加しています。
これは年齢と共に歯に問題が出てきたので来院、といった状況が伺えます。しかし年齢=老化で歯が悪くなるわけではありません。

■年齢別の歯周病進行度

年齢別の歯周病進行度

初診時年齢34歳以下ではほとんどが歯肉炎を含む初期の歯周病の状態です。
一方で55歳以上では健康な状態で来院された患者は存在しません。60%以上の方が中等度以上の歯周病の状態でした。
そのため、メインテナンスを開始する年齢が早いほどより効果的に歯肉の炎症のコントロールを行うことが出来ると予測できます。
つまり、歯周病予防は健康な状態の時に始めることが最も効果的ということです。

■初診時年齢階級別のDMFT

初診時年齢階級別のDMFT

初診時年齢20~34歳の階級では40%強の患者は初診時DMFT 9本以下です。一方、初診時年齢55歳以上の階級では95%の患者が初診時DMFT 10本以上です。
このことはメインテナンスを開始する年齢が早いほど治療した歯が少ないため口腔内がコントロールしやすく、再治療を繰り返さずに済む環境であると予想されます。
つまり、いかに歯を削らずにするかが重要だということです。

■メインテナンスを受けている人と受けていない人の、歯を失う本数の比較

メインテナンスを受けている人と受けていない人の、歯を失う本数の比較

データは2009年7月~2025年7月までに岩田有弘歯科医院に来院した20歳以上の患者さん(505人)のうち定期メインテナンスに来ている方(174人)を対象としました

定期メインテナンス患者さんとは予防プログラム終了後、決められたメインテナンス間隔で来院されている方をさします。

表は約16年間にわたり定期的に来院された患者さんがメインテナンス中に失った歯の数の平均値をグラフにしたものです。縦軸は失った歯の本数、横軸は初診時の年齢を示します。折れ線グラフは平均喪失歯数を示します。

16~20年目については対象人数が少ないため記載しておりません。

国民の平均喪失歯数

厚生労働省が5年毎(平成23年まで6年毎)に実施している歯科疾患実態調査の2005年および2016年の調査結果を利用し、11年経過の1人平均喪失歯を10年と仮定して見ていくと、
● 2005年当時 
45-54歳の方が2022年60-64歳になる頃に 
1.3本程度
● 2005年当時 
55-64歳の方が2022年75-79歳になる頃に 
2.9本程度

歯を失っているという結果になりました。
※ただし、同一対象者を追った調査ではありません
(参考:2005年、2022年歯科疾患実態調査1人平均現在歯数)

2005年(平成17年)歯科疾患実態調査
1平均現在歯数(本)

2005年(平成17年)歯科疾患実態調査1平均現在歯数(本) 2005年(平成17年)歯科疾患実態調査1平均現在歯数(本)

2022年(令和4年)歯科疾患実態調査
1平均現在歯数(本)

2016年(平成28年)歯科疾患実態調査1平均現在歯数(本) 2016年(平成28年)歯科疾患実態調査1平均現在歯数(本)

他の平均現在歯数

他の平均現在歯数

当院の平均現在歯数

当院の平均現在歯数

歯科疾患実態調査と当院の実績を比較すると初診時年齢が若い頃から歯科医院に継続的に通っていると、失う歯の本数を抑えられていることが分かります。
(歯科疾患実態調査の対象者が継続的に歯科医院へ通っているのかは分かりかねます)
また、当院の16年間における定期患者全体(初診時年齢問わず)での抜歯率実績は以下のようになっています

当院の平均現在歯数

当院の平均現在歯数

以下は予防歯科に力を入れている日吉歯科診療所のデータになります。
日吉歯科診療所で行っている予防を完全に模倣することで同じ結果が出せるとの判断から開院以来実践していますが、今回の統計により同等な結果が出ていると判断できます。

■日吉歯科診療所長期メインテナンス結果

データは2008年、2009年2年間に日吉歯科にメインテナンスのため来院した20歳以上の患者さん(4754人)を対象としました。
定期メインテナンス患者さんとは、日吉歯科でメインテナンス間隔が2年以上あかずかつ決められたメインテナンスの70%以上来院されている方をさします。
不定期メインテナンス患者さんとは、仕事や家庭の都合により上記の通りの来院が困難だったが、継続的にメインテナンスに来院された方をさします。

定期患者・メインテナンス経過年数別平均喪失歯数

表は日吉歯科診療所ものです。
縦軸は失った歯の本数、横軸は初診時の年齢を示します。
赤、黄色、緑、青の折れ線グラフは、それぞれメインテナンス期間を示します。

初診時年齢20-34歳の平均喪失歯数
0.31本
初診時年齢45-54歳の平均喪失歯数
1.29本

おおまかな比較ですが、およそ18年間における平均喪失歯数が、両方のグループにおいて、国民の平均喪失歯数(歯科疾患実態調査の結果)と比較し、極端に低いことがわかります。
このことは、メインテナンスにより歯の喪失が明らかに防がれていることを示しています。
また、このグラフからはメインテナンス開始時期(初診時の年齢)が早い程、喪失歯数が少ないことがわかります。

21年以上のメインテナンス患者の場合
初診時年齢34歳以下の平均喪失歯数0.3本
初診時年齢55歳以上の平均喪失歯数1.9本
このことは、若い時期からメインテナンスに通うことが、より多くの歯の喪失を防ぐことになる! ということを示しています。

不定期メインテナンス患者さん・メインテナンス経過年数別平均そう失歯数

表は日吉歯科診療所に長期にわたり不定期に来院された患者さんがメインテナンス中に失った歯の数の平均値をグラフにしたものです。

16-20年のメインテナンス患者の場合
初診時年齢20-34歳0.46本
初診時年齢45-54歳1.2本
不定期にメインテナンスに来院された患者さんのグループでも、およそ18 年間における平均そう失歯数が、両方のグループにおいて、歯科疾患実態調査の結果(推測値:20-34歳1.76本、45-54歳6.12本)と比較し、極端に低いことがわかります。
このことは、不定期の来院でも継続的なメインテナンスにより多くの歯の喪失が防がれていることを示しています。

また、このグラフからもメインテナンス開始時期(初診時年齢)が若い程、喪失歯数が少ないことがわかります。

21年以上のメインテナンス患者の場合
初診時年齢34歳以下0.5本
初診時年齢55歳以上2.3本

定期的に来院された患者さんのグループに比べると失った歯の本数は多いですが、
やはり若い時期からメインテナンスに通うことが、より多くの歯の喪失を防ぐことになる! ということを示しています。

しかし、年齢を重ねているからといって遅いというわけではありません。明日よりも今日から始めていきましょう。

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