まずは当院でのメインテナンス症例です
■初診時
■7年後
当医院で全顎的治療を行い、
現在も年2回のメインテナンスを継続
定期的に噛み合わせの確認や
調整も行っているため、
7年経った現在も治療箇所や歯肉の状態を含め
良好に維持ができている
■初診時
■14年後
右上6番(マーク部位)は
特殊な残しかたをしているが、
3カ月に1度の定期的な来院により治療終了後
20年経過した現在でも
歯として問題なく使用できている
この方は院長が勤務医のときの患者さんであり、
当医院になった現在も継続して来院している
マーク部位はメインテナンスの為、
被せ物を外している状態
2名とも治療後にメインテナンスに
通い続けている結果、現在も健康的な
口腔内を維持することができています。
さて、皆さんの中には「歯科検診に行っているよ!」という方がいるのではないでしょうか?
しかし「歯科検診」と「メインテナンス」は全くのべつものです
似ているようでもそもそもの目的が違うので「歯科検診に行っているから大丈夫!」とはなりません...
まずは多くの人が陥りやすい治療サイクルです
これは“本当の意味”での
ゴールとは言えません
なぜかというと歯科医師の仕事は
基本的に『対症療法』だからです
対症療法とは起きてしまった
疾病を治すことなので原因を
取り除いているわけではない
治療は「歯を削る・詰める行為」が多く、
あくまで欠損した部分を
人工物で補っているだけ
では、私たちが何不自由なく食事を楽しむためには何が必要なのでしょうか?
それは
対症療法ではなく『原因療法』です
原因を止めなければどれだけ対処をしても一向に問題は解決しません
むし歯・歯周病の原因を
しっかり止める
ことがまず何よりも大切です
困った時にだけ歯科医院に行った歯の生涯
「対症療法」
治療したはずの歯が再度蝕まれる→
治療を繰り返す→最悪抜歯に至る
(早い方だと40代頃からこのような状態になることがあります)
困らないようメインテナンスを
きちんと行った歯の生涯
「原因療法」
治療した歯を維持し続け、仮に再治療になっても
早期発見・早期治療により 神経を残した状態で治療が行える
このようにメインテナンスを継続することで自分の歯を維持することができます
しかし原因療法で一番大切な事は
『自分自身での日々のセルフケア』です
どれだけ良い治療を受けようが日々のセルフケアに勝るものはありません
多くの人がそう答えるのではないでしょうか
ですが、はたして本当に磨けていますか? 2~3分で終わっていませんか?
また時間が長くても“適切に当たっていなければ”意味がありません
『磨いている』と『磨けている』は違います
そして一生懸命磨いても、歯ブラシだけの歯垢除去率は6割程度と言われています
そこで、使用してほしいのがデンタルフロス・歯間ブラシこれらを使うことで除去率を8~9割まで上げることができます
「でも使い方がわからない...」そんな時にこそ歯科医院に行って自分に合った磨き方や補助具、その使い方を歯科衛生士に教えてもらいましょう!
良くなったからといって歯医者には行かなくて良いのでしょうか?
残念ながら答えは“NO”です
ずっと健康でいるためにもここからが本当の
予防スタートです! なぜならば...
『むし歯・歯周病はバイオフィルムとの長期的な闘い』だから
口の中には沢山の種類の細菌が住んでおり(常在菌)この菌の集合体をバイオフィルムと呼び、一時的に除去しても3ヵ月程で元の数に戻るといわれています。
口腔内の細菌はゼロにすることができません。
私たちが生きて、食べて、生活しているかぎり細菌たちも活動しているのです。
そこで、病気が発症しないように細菌数をコントロールしていくのが「メインテナンス」
もちろん、予防の主役は『自分自身』です。
しかし、セルフケアではケアしきれない場所や歯磨きが自己流に戻ってしまうなど、生涯100%自分のみで口腔内を管理し続けることはとても難しいことです。
また、予防は発症を防ぐことが目的なので、見た目が劇的に変わることが無く、自分ひとりで頑張っているとモチベーションが下がってしまう時もあります。
そのためにも大変ですが定期的にメインテナンスに通い、再びモチベーションを上げ 生涯きれいな口腔内を維持していきましょう。